治療中に気分不良となった患者さまのケース

適切な判断ある患者さまを治療中に、迷走神経反射で患者さまの血圧が急に下がってしまうということがありました。そのときドクターは歯科助手に「バイタルチェックをお願いします」という指示を出したのです。

バイタルサインは、日本語で言うと「生体情報」、もっと簡単な言い方をすると「生きている証」です。医学でバイタルといえば、脈拍、呼吸、血圧、心電図などのデータを指します。しかし歯科では、歯の神経が生きているか死んでいるか調べることを言います。つまり、同じ「バイタル」という言葉でも、状況によって示す意味が違ってくるのです。

バイタルチェックを指示された歯科助手はすぐに状況を察して、慌てず患者さまの血圧・脈拍・酸素飽和度等モニターの計測を始めました。それだけでなく、患者さまが血圧データを見てさらに気分が悪くならないようにと、さりげなく血圧計と患者さまの間に立ち「ゆっくり深呼吸をしましょう」と声をかけながら患者さまの体をさすったのです。

看護の基本をスタッフに周知
一般的な歯科医院では、患者さまの体に触れることはまずありません。不用意に触ると、ハラスメントになってしまう恐れもあるからです。しかし全身疾患の治療では、患者さまの気持ちを落ち着かせるため、肩などに手を触れる、体をさするといったことは看護の基本です。

当院ではあえて、そういった看護の基本をスタッフ全員が学んでいます。患者さまの様子をよく観察し、的確に状況を判断して看護することが、歯科治療にも必要であると考えているからです。

患者さまのバイタルチェックをした歯科助手は、当院に勤めてまだ半年でしたが、状況に合わせて適切な処置を行いました。そのため患者さまも、その後は特に問題なく治療を終えることができました。これも、当院のスタッフ教育が行き届いていることの証ではないでしょうか。

これからも当院では、状況に応じて適切な判断を下し、患者さまをサポートできるようレベルアップに努めてまいります。どうぞ安心してご来院ください。

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