歯周病の初期段階では、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。そのため、自覚症状が現れる頃には、すでに歯の周辺の組織がかなりのダメージを負っています。
初期の歯周病は、歯垢や歯石を除去し、歯みがきなどの毎日のケアをしっかり行うことで完治します。だからこそ歯周病は早期発見・早期治療が何よりも大切なのです。歯周病予防のためにも、定期的にメンテナンスを受けることをお薦めします。
軽度歯周病
歯と歯肉の間の歯周ポケットに、歯垢や歯石が溜まり始めた状態です。歯肉に炎症が起き、ときどき腫れや出血が見られます。この段階では、歯周ポケットのクリーニングを行い、毎日の歯みがきを正しく行うことで症状の改善が期待できます。
中等度歯周病
歯周ポケットが次第に深くなり、歯を支えている骨の崩壊が始まります。歯を磨くと出血することもあり、歯周病独特の口臭が気になりだします。
中等度歯周病でも、基本的な治療法は初期と同じです。ただし、治療時に痛みを伴うことが多いので、麻酔をして治療を行います。また、歯周ポケットの深さが4mm以上になっている場合は、歯周外科手術を行うこともあります。
重度歯周病
歯肉が真っ赤に腫れ上がり、骨が崩壊して歯が大きく揺れ動くようになった状態です。この段階に至ると、すでに歯の神経が死んでしまっているので、それほど痛みは感じません。
治療としては、歯周外科手術を行います。患部の歯肉を切開して、歯の根に近い部分にまでついてしまった歯垢や歯石を取り除き、歯周ポケットが正常な深さになるように縫合します。また症例によって、骨の再生手術なども行われます。
ただし、どうしても歯の保存が難しく、抜歯に至るケースもあります。