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2019年11月13日

 加古川でインプラント・口腔外科を専門として開業しています、ないとう歯科クリニック院長の内藤勲です。
 今回はある会報誌に執筆した内容についてご紹介させていただきます。
我々の属する学会誌や、神戸大学口腔外科の同門会誌、その他歯科医師会雑誌のコラムとして、「先生から見て信頼のおける他科の先生」と題して、ご紹介できる先生のお名前と理由、その先生の専門分野や論文を紹介してほしいとの依頼が時々来ます。時には、「先生から見たちょっと、イイお店」等のごはん所の依頼もあるんですよ。
今回はそうではなく、「心に残る患者様」と題しての執筆依頼が来たことをお話しさせていただきます。
 毎日多くの患者様と接しさせていただき、それぞれ問診や症状による治療内容によってお一人お一人の印象は記憶に残っていますが、特に印象に残っているのはお心温まるお言葉を頂いたことに感動し、患者様から反対に元気づけられるというものでした。
それは、義歯で苦しんでいた方が、インプラントによって生活が変わったとか、ご結婚前に事故で前歯を破折して、インプラントによって幸せな式を滞りなく終えて、後日お二人でご挨拶に来られたとか、患者様お一人お一人にストーリーはおありのようです。
浅学菲才な私に、仕事を通じてこのような経験をさせていただけるのも皆様のお陰だと感謝いたしております。また、私が開業してから約20年間、半年に一度通院され、早期予防治療に心掛けていた方がいらっしゃいました。その方は高齢の女性の方で、保険証は原爆保険をお持ちの方でした。ある時私に「広島で小学生の時に被爆したの。9歳で終える命を神様からそのあとたくさんの命をもらったの。」と教えてくれました。またある時、午前診療が急患対応にて私が忙しくして午後診療にそのままお昼なく入り、午後からの患者様が診療室に入るや否や「今日は私を診なくてもいいから、ご飯を食べて来て下さい。」と言ってくれました。別の日には、急患で予約外の患者様が一度に多く来られ、その上、小学校から「前歯が体操の授業中、折れた。」との連絡が入ったのです。スタッフ一同がてんてこ舞いで汗をかいている時、予約の患者様から「どないなってんや!どんだけ待たせるんや!何のための予約や!」ともお叱りを受けて、予約の方にお詫びをしていたその時でした。ご高齢の方の診察順が来たにも関わらず、「私の番は一番最後でいいから、あの方を先に入れてあげて!先生診てあげて!」と言われました。その後何回も診察を促しても「私はパスよ!」と言って午前診の最後までかたくなに次の方に、診察順をお譲りしたのです。そして、最後の記憶となった言葉は「先生の所に来ると元気が貰えるの。でも先生、お昼はしっかりご飯を食べて身体を休めてね。人の為にこれからもお願いよ!」と言われたのを忘れられません。年に数回、あの患者様が来られて、診療後お話しできるのをとても楽しみにしていたのですが、しばらくして施設の方から、天国に旅立たれた事をお聞きしました。施設の方が、見送る時「先生の所で作ってもらった入れ歯を入れてあげましたよ。それから入れ歯洗浄剤も棺に入れておきました。」と教えてくれました。その日の診療は日頃に加えて、この仕事が天職であることに気づかせていただきました。このお方が、私にとって心に残る患者様です。

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医療法人内藤会 ないとう歯科クリニック 理事長/院長 内藤 勲

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