「咬合違和感」について
平成31年3月24日、咬合違和感について、東京医科歯科大学・口腔顔面痛制御学分野(顎関節治療部)の西山先生の講演を拝聴してきました。
内容は、「咬み合わせがおかしい」「咬む位置が安定しない」といった主訴を持つ患者さんの病態の「咬合違和感」についてでした。
これは、(PBS)あるいは咬合感覚異常症(OD)と同義語で用いられることが多いことから、歯科心身症の一種であると思われがちですが、果たしてそれは正しい認識と言えるのだろうか?といった内容でした。
そもそも「咬合違和感」とは、そのままの意味でとらえると、「上下の歯の接触状態がしっくりしないこと」ということになります。がしかし、このような状況は修復物の調整不足や歯周疾患による歯の移動、顎関節症による痛みなどによって引き起こされる可能性があるようです。また、ブラキシズムによる歯根膜の過敏で生じることも考えられるようです。
講演では「咬合違和感」を訴える患者さんを前にしたとき、まずどのようなことに注目すべきであるかということについて症例を提示し、明日からの診療に活かされる有意義な講演会でした。